まどろむ

ダラダラして暮らしたい

祖母が他界した

12月の半ば、祖母が他界した。91歳だった。
亡くなる数日前に容態が悪くなって入院したと母から連絡があり、その翌日には持ち直して喋ったりご飯を食べたりと元気になったといわれたので大丈夫かなと思っていたら急変して、最後は家族親族に見守られて静かに息を引き取ったそうだ。
一人暮らしを始めるまで一緒に住んでいたのでお葬式は出たいと思って息子と二人で熊本に帰ることにした。

ここ数年でだいぶボケてしまって、私のことも何となくわかる程度だったけどたまにふっと頭が冴える時があるみたいでその時は普通に喋れてたんだよね。
里帰りしてるとき息子を見ると、なぜか毎度私の弟の名前を呼んでいて(笑)祖母は弟を溺愛してたので小さかった頃を思い出したんだね。

祖母は手先が器用で手芸をよくしてたし、料理上手でいろんなものを作ってくれた。
特に煮豆やお煮しめなど煮物が美味しかったな。あとお饅頭とか餡の甘さがちょうどよくて好きだった。
両親は共働きだったので、私は祖母のご飯で育ったようなものだ。
おしゃれさんで旅行も好きだった。昔の写真を見せてもらったのだけど、日本各地に行ってたんだなあ。ハワイや上海もあった。

せっかく帰るので三泊ぐらいしてきた。息子は実家で皆に可愛がられて楽しそうだった。息子は葬儀場でも火葬場でもとにかく走り回ってて私はひたすら追いかけまわしていて泣く暇がなかったけど、気分が落ちすぎてしまうと思ったので息子がいて良かったのかもしれない。
棺桶の中の祖母は綺麗に化粧してあって頬の血色もよく、肩をたたいたら目を開けるんじゃないかてくらい本当に眠ってるみたいだった。
じっと祖母の顔を見ていたら泣きそうになってしまったけど、看護師の叔母が淡々と話をしてくれたり普通に接してくれたおかげでこちらも冷静でいられた。

婆ちゃん、爺ちゃんに会えてるかな。
身近な人の死はやはりしんどいな。
私も人の親になったので、夫や息子のためにも元気で長生きしなければと思ったのだった。